コーヒーブレーク

●Sorry, this page is Japanese language only.


===2022年10月25日=== 故障/不良/不具合/欠陥/損傷 の表現について

機械や道具などが壊れたりうまく働かない状態を考えてみましょう。
正確な単語を使用することで、その状態を的確に表現することができます。
一般的な技術文書でよく使われる表現をいくつかピックアップしてみます。


        ・failure--------機能していない状態(不成功)
        ・malfunction---動作はするが機能的な異常がある
        ・defect---------完全でない状態(欠陥、損傷など)
        ・damage-------物理的損傷(目に見えるもの、見えないもの両方に使用するようにおもいます)
        ・breakage-----壊れたことを言う(目に見えるものを言う場合が多いようにおもいます)



それぞれの語の指す意味の範囲は他の語とお互いにオーバーラップしていますし、書き手の好みもありますので一概に言えませんが
おおよそ上記のようなニュアンスなのではないかと思います。
自分なりに各語の意味する状態を頭の中に絵としてイメージしておくと良いかもしれません。




===2021年2月17日=== 大きな氷の話 

地球温暖化の影響により、南極の氷床が溶けて海面が上昇―などということを耳にしたことがあると思います。
でも北極の氷は溶けても海面は上昇しませんよね、なぜなら北極には大陸は無く、氷はすべて海に浮いているからです。
ではこのような大きなスケールの氷について整理してみましょう。

   ・iceberg   氷山  海に浮かぶ氷塊の大きなもの
   ・ice shelf   棚氷  陸とつながっていて海に伸びている氷
   ・ice sheet  氷床  陸の上に積もっている氷

下の絵を見るとよくわかります。つまり海面が上昇するのは、氷床が溶けたり、氷床の塊が海に落ちたり
したときということですね。
それでは北極海に浮かぶ大陸ほどの大きな氷のことはなんと呼ぶのでしょうか?
それはarctic sea iceです。

氷山はそのほとんどが海中にあり、海面上に見えるのはほんの少しです。
そのため、海面下の形が予想できず近くを航行する船舶にとって大変危険だと聞きます。
あのタイタニック号も北大西洋で氷山と衝突して沈んだことは有名ですね。
日本に住んでいては大きな氷山を見る機会はないと思いますが、北のノスタルジーを感じますし一度は見てみたいものです。





===2021年2月1日===  日本語の「調べる」について

日本語で書かれた技術的な文章中の「調べる」を英語で表現する場合、いろいろな単語がありますので注意が必要です。
筆者の経験上、技術文書でよく使う表現をまとめてみました。
これらの単語を使い分けると、意図する概念をより具体的に伝えることができるでしょう。


    ・investigate    原因を究明する
    ・inspect      悪いところを見つける
    ・check       正しいかどうか点検する
    ・observe      何かを見つけようとして見る
    ・explore      見えない何かを見つけようとして探査する(例:CTやX線)
    ・examine      詳細に調べる
    ・verify       何かを基準にして正しいかどうかを判断する



**上記事例には当然他の解釈もあります。
 より詳細のニュアンスを把握したい場合は、信頼できる辞書を参照して下さい。



===2021年1月12日===  警告や注意の表示方法

機械類や設備の取扱説明書や操作マニュアルにWarning, Caution, Noticeなどの表示があったり、
機械本体にこういったラベルが表示されているのを目にしたことがあると思います。
英語表示においてこれらにはある一定の標準的な解釈がありますので覚えておくといいかもしれません。
一般に、

    Warning-->「警告」
    Caution-->「注意」
    Notice -->「注記」 と訳されます。

    ―それぞれの意味―

    Warning: 指示に従わなかった場合、生命にかかわる負傷や重傷を負う可能性があるもの
    Caution: 指示に従わなかった場合、軽〜中程度の負傷あるいは、物的損傷を負う可能性があるもの
    Notice:  操作や取り扱いに関するヒントや、参照事項の表示など

特有の危険がある場合は、Warningとは別に、Danger-->「危険」を加える場合もあります。
また、Cuationの代わりにAttentionを用いる場合もあります。
色は、Warning:赤またはオレンジ、Caution:黄色、Notice:青が多く用いられているようです。
大事なことは、一貫性をもって用いることです。シリーズ物の取扱説明書やマニュアルはこれらを
統一することでぐっとprofessionalityがアップします。

※WarningやCautionの意味には幅があります、上記は筆者の経験上割合多くの事例に適用された例を示しています。






===2020年7月18日===  ラテン語の略語

ヨーロッパのいろいろな言語に広く痕跡を残しているラテン語は、今も生きています。
論文や報告書などの技術文書、ビジネス文書やレターに頻繁に登場するラテン語の略語のなかで
よく使われるものをいくつか紹介します。

    略語     意味
    e.g.------- for example(たとえば、例を挙げると)
    i.e.------- that is(すなわち、言い換えれば)
    ca.-------- about(およそ、約)
    cf. ------- compare(〜と比較せよ、参照せよ)
    N.B. ------ take care(注意せよ)
    vice versa (逆も同様)例:Japanes people like Americans and vice versa.
        
         
  上手く使うと文章が簡潔かつスマートになりますが、使い方には一定のルールがありますので注意が必要です。
 ピリオドを忘れずに。